7分間の感動を与える新幹線清掃員
新幹線は日本が誇る鉄道ですが、その中でも世界から称賛を浴びているのが、新幹線の清掃員です。
この世界から称賛を浴びているのは、テッセイの呼び名で知られる、JR東日本テクノハートTESSEIの新幹線清掃員です。
JR東日本テクノハートTESSEIは新幹線の清掃業務を請け負う、JR東日本の子会社です。
従業員は平均年齢52歳。
決して若いとはいえないのですが、その動きは若々しく、非常にキビキビとしています。
というのも、従業員1人が1両の車両を担当し、7分で社内の掃除を完璧に仕上げるからです。
まず彼ら、彼女らは、新幹線が到着するプラットフォームに整然とならび、頭を下げて新幹線を迎えます。
そして下車するお客様一人ひとりに、お疲れ様でしたと挨拶し、全員のお客様が下車すると、すばやく社内へと乗り込みます。
そして、7分間の清掃タイムに入るのです。
1両の車両は長さが約25メートル、座席の数は約100席です。
これら座席をすべてまわり座席の下の収納網に入れられたり、足元に捨てられているゴミを回収。
そして、座席の向きを進行方向に回転させます。
さらに、座席に取り付けられている100のテーブルをきれいに拭き、窓のブラインドを上げて窓のサッシを拭きます。
座席の頭の部分のカバーが汚れている場合は、すばやく交換します。
これら一連の作業を、わずか7分で行うのです。
トイレ掃除を担当するスタッフもいますが、たとえひどい汚れであっても7分以内に終えなければいけません。
作業が遅れている場合は、チームリーダーがサポートに周ります。
そして、7分の清掃タイムが終わると再び整列してお待たせしましたと挨拶して、次の持ち場へと素早く移動します。
水際立った作業に海外が絶賛
新幹線清掃員の素早くキビキビとした清掃作業、そしてお客様に対する礼儀が、海外の人から特に称賛されています。
ホームからその様子を見ていた外国人の乗車客の団体が、清掃スタッフがすべての作業を終えて一例をしたとき、一斉に拍手をしたといいます。
それだけではありません。
JR東日本テクノハートTESSEIは、ハーバード大学でも高く評価されており、経営大学院の学生の必修科目となっています。
実際に実習として研修に参加した学生たちは、日本の礼儀という文化を知り、その精神にかんどうしたと語っています。
海外から注目されるのは、洗練された仕事ぶりと一糸乱れぬ礼儀作法が、日本の文化と深い関わりがあると解釈されているからではないでしょうか。
掃除とは汚い作業も多いですから、自分から進んで仕事にしようという人は少ないかもしれません。
しかし、この仕事を行うことで、新幹線を利用する人たちが快適に過ごすことができます。
掃除のプロフェッショナルとして誇りをって仕事に臨んでいるからこそ、新幹線の掃除スタッフは、多くの人に感動を与え、称賛を浴びているのだと思います。