結露が起こる仕組み
冬になると、特に悩まされることが多くなるのが結露の問題です。
朝目覚めた時、カーテンを開けようとしたら窓ガラスが濡れていて、水滴を取り除くのに苦労したという経験を持つ人は多いはずです。
冬に窓ガラスに結露が発生するのは、夜間の冷気で窓ガラスが冷えてしまい、露点温度が下がってしまうことによるものです。
温度が20℃で、湿度が60パーセントの状態で温度だけ15℃に下がったとすると、空気中の水分量は変わらないので、湿度は82パーセントまで上昇することになります。
温度がさらに下がり、湿度が100パーセントを超えると空気中にある水蒸気が水滴となって凝縮し、結露として現れるわけです。
結露は窓ガラスだけに起こるのではなくて、家具の後ろやクローゼットの中などでも起こることがあります。
窓ガラスの結露は目につきやすいので頻繁に掃除をしても、家具の後ろの結露には目が届かなくて、気がついたら家具の後ろにカビが生えていたということにもなりかねません。
結露による弊害
結露をそのままにしておくと、かびやダニが発生するのを上昇させることにもなりかねませんので、早めに対策を立てなければなりません。
カビやダニが発生した家で生活をしていると、アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、あるいは小児ぜんそくなどの原因にもなりかねません。
シックハウス症候群と呼ばれている疾患も、結露によるカビやダニが原因のことも多いのです。
また、結露によって壁紙にシミができたり、建材がにすることも考えられます。
こうなると家屋の劣化にも直接つながってきますので、できるだけ結露を防止するような環境づくりに努めることが大切です。
結露の防ぎ方
結露対策として最も有効なのは、こまめな換気です。
冬でも換気を怠らずに、風を通すことによって室内に過剰な水蒸気が溜まるのを防ぎ、結露を予防することができます。
お風呂場のドアを開けぱなしにしておいても家の中の水蒸気が増えますので、必ず閉め、窓のないお風呂場の場合には換気扇を回しておきましょう。
ストーブやファンヒーターも大量に水蒸気が発生する装置ですから、できれば室内排気タイプではなくて、室外排気ができるタイプを選ぶことをおすすめします。
室内に洗濯物を干すのも、結露の大きな原因の一つです。
冬場で洗濯物が乾きにくい時は、乾燥機を活用するといった工夫も必要でしょう。
窓ガラスに真空ガラスや複層ガラスを使用することによっても、結露を防ぐことができます。
通常の一枚ガラスの窓と比較すると、真空ガラスを使用した窓では約40%ものエネルギーを削減することもできます。
真空ガラスを使った窓は、一枚ガラスと比較するとかなり高価とはいえ、長い目で見ればお得ということになりますので、導入を検討してみるのも悪くありません。