清掃管理の品質を左右する「空気」の話。業務用空気清浄機で環境改善を図る

ビルメンテナンスやハウスクリーニング、店舗清掃、施設管理の仕事では、床・壁・水まわりなど、 「目に見える汚れ」をどう落とすかが中心的なテーマになります。しかし、実際には空間全体の清潔感を左右しているもう一つの要素があります。 それが、“空気”です。

空気は目に見えず、触ることもできないため管理が後回しになりがちですが、ホコリ・ニオイ・微粒子・湿気・カビ胞子など、 室内の空気環境は清掃品質や利用者の快適性に大きく関係しています。どれだけ床を磨いても、 空気がよどんでいたり、においが残っていたりする空間では、清潔感が十分に伝わりません。

そこで注目されている改善策のひとつが「業務用空気清浄機」の活用です。清掃だけでは対応しきれない“空気の汚れ”にアプローチし、 空間全体の清潔度を一段高いレベルに押し上げることができます。本記事では、清掃・メンテナンスの現場目線で、 空気清浄機をどのように活用できるのか、その効果や導入ポイントについて解説します。

空気はなぜ汚れるのか?清掃現場だからこそ知っておきたい要因

空気の汚れは、生活空間・商業施設・オフィス・工場など、どんな建物でも発生します。 清掃のプロとして押さえておきたい代表的な空気汚染の要因は次の通りです。

ホコリ・粉じんの舞い上がり

人が歩く、衣類を脱ぐ、紙を扱う、空調が稼働する——これだけで空気中に大量のホコリが舞います。 清掃直後のキレイな床でも、空中にホコリが残っていれば、あっという間に薄く積もってしまいます。

調理や作業で発生する油ミスト

飲食店の厨房や食品加工現場では、油ミストが空中に漂います。目に見えにくいものの、時間とともに壁や天井、照明、機械に付着し、 べたつきや黄ばみの原因となります。清掃の頻度が高くても、それ以上の速度で油汚れが蓄積していくケースもあります。

ニオイ(臭気)の滞留

生ゴミ、調理、タバコ、汗、洗濯物、湿気など、室内にはさまざまなニオイが存在します。 換気だけでは消えにくく、布製品や壁に吸着して持続することもあります。特にホテル・店舗・住宅の清掃後にニオイが残っていると、 「汚れが落ちていない」という誤解につながる場合があります。

湿気・カビ胞子の拡散

浴室・脱衣所・飲食店のバックヤードなど湿気が多い場所では、カビが発生しやすくなります。 カビ胞子は空気中に広がり、空間全体を汚染するリスクがあります。表面のカビを清掃で落としても、 空気中に胞子が残っていれば再発の原因になることがあります。

空気清浄機は「空中の汚れ」を担当する設備

清掃作業は「床・壁・設備・什器の汚れ」を落とす役割を持ちますが、空気清浄機はそれとは別の方向から空間を改善します。 空気清浄機の内部には複数のフィルターがあり、空気中の汚れを捕集して空気を循環させる構造になっています。

プレフィルター:大きなホコリを除去

髪の毛や大きめのホコリ、紙くずなどを最初にキャッチする役割があります。 定期的に掃除機で吸ったり、水洗いしたりすることで性能を維持できます。

高性能フィルター:微粒子・粉じんの除去

花粉、ハウスダスト、カビ胞子などをキャッチできる高性能フィルター(HEPA相当など)が空気清浄機の要となります。 飲食店・オフィス・店舗・工場など、人の出入りが多い場所では、このフィルター性能が特に重要です。

脱臭フィルター:ニオイ成分を吸着

活性炭などを使った脱臭フィルターは、調理臭、生ゴミ臭、湿気臭、衣類や靴のニオイなどを軽減します。 清掃後に「見た目はキレイなのにニオイが残っている」という状態を改善するうえで大きな役割を果たします。

清掃現場で空気清浄機を導入するメリット

空気清浄機は単なる付加価値ではなく、現場の清掃品質を高めるための実用的なツールでもあります。 実際に導入することで期待できる効果をまとめます。

仕上がりの「清潔感」が大幅に向上する

空気が澄んでいるだけで、清掃後の印象は大きく変わります。ホコリやニオイが減ることで、空間全体が軽く感じられ、 利用者や来客に「キレイな空間」という印象を強く残すことができます。

日常清掃の負担を減らす

清掃作業で一度きれいにしても、空気中のホコリが多ければすぐに積もってしまいます。 空気清浄機の併用により、ホコリの再付着が緩やかになり、日常清掃の頻度や時間を少なくできる場面もあります。

ニオイ問題が改善する

特に飲食店、ペット施設、宿泊施設ではニオイ対策が大きな課題です。 空気清浄機の脱臭フィルターが臭気成分を吸着し、こもりやすいニオイを軽減することで、 「空間としての清潔さ」を提供できます。

カビ・湿気対策の補助になる

空気の流れが生まれることで湿気が溜まりにくくなり、カビ発生の抑制にもつながります。 清掃・除湿・換気と組み合わせることで、より再発しにくい環境が作れます。

空気清浄機を選ぶときのポイント(清掃業視点)

清掃会社・管理会社として導入を検討する際、以下のポイントを押さえておくと失敗しにくくなります。

対象施設の広さ・用途に見合う風量を選ぶ

オフィス・客室・厨房・工場など、用途によって必要な風量や適用面積は大きく変わります。 実際の面積より少し余裕を持った能力を選び、広い空間では複数台の設置を検討します。

汚れの種類に合わせてフィルターを選定する

ホコリや花粉なら高性能フィルター、ニオイなら脱臭フィルター、油ミストなら油対応フィルターといった具合に、 汚れの種類にあわせて適切な仕様を選ぶ必要があります。特に飲食店や工場は、一般家庭向けモデルでは能力不足になることがあります。

メンテナンスのしやすさ

空気清浄機はフィルターが汚れると性能が低下します。プレフィルターが簡単に外せるか、フィルター交換周期はどうか、 業務の合間に管理しやすい構造かどうかは非常に重要です。フィルターの入手性もチェックポイントです。

設置場所の安全性と気流の確保

通路を塞がないか、子どもや利用者が触れにくい位置か、空気の流れが作れる場所かなどを確認します。 空気清浄機は隅に置けば良いわけではなく、空気が循環する位置に置くことで効果を最大限発揮します。

空気清浄機を活用して清掃品質を “空間のレベル” から高める

清掃は、床や壁をきれいにする作業だけではありません。利用者が感じる「清潔感」は、視覚だけでなく、空気、ニオイ、温度、湿度など、 さまざまな要素が組み合わさって決まります。空気清浄機を導入することで、これまで手が届かなかった“空中の汚れ”にもアプローチでき、 空間全体のクオリティを向上させることができます。

清掃会社・管理会社として、「空気清浄機の導入」も一つの提案材料になります。 美観・衛生・安全性を総合的に高めるため、清掃と空気環境改善を組み合わせたアプローチを取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考:業務用空気清浄機おすすめ比較3選-空快biz-