納戸掃除のポイント

納戸の役割

押入れや納戸は日本の住宅に昔からある、優れた収納スペースです。
ところが最近では上手に活用されておらず、物をやたらとギューギュー詰めにしてしまっている家庭も多いようです。
納戸や押入れに物をギューギュー詰めにして収納してしまうと風通しが悪くなり、カビが発生してしまうことにもなりかねませんので注意したいものです。

納戸というのは平安時代の建築様式である寝殿造で「塗籠(ぬりごめ)」「納殿(おさめどの)」と呼ばれていた空間で、高価な宝物を収納する場所として使われていました。
納戸はもともとは財力をアップさせてくれる空間ですので、不用品のガラクタを無造作に詰め込むのはやめて、大切なものを収納する場所にするのがおすすめです。

納戸掃除の手順

納戸は閉ざされた空間であるために、風通しが悪いという特徴があります。
窓が設けられている納戸もないことはありませんが、小さい窓であることが多く、通気が悪いので、カビなどが生えやすいというデメリットがあります。
特に、納戸にしまわれることが多い衣類やバッグ、靴などには皮脂などの汚れやホコリが付着していることが多く、カビの格好の栄養源となってしまいます。

新築の家などはコンクリートの水分がまだ抜けきっていないので、特に入念なカビ対策を講じる必要があります。
納戸を掃除する際には、まず徹底的な整理をして不用品を捨ててしまうことから始めましょう。
納戸に入れておけば何でも入ると思って、今後も使う予定のないアイテムをたくさん抱え込んでいる人は多いものです。

整理した物品は使用頻度ごとに収納ボックスに分類します。
カビが生えないように、専用の洗剤などを使って床や棚を拭いておくことも忘れないようにしましょう。
消毒用のエタノールやスプレータイプの酸素系漂白剤は、カビ防止には有効です。
閉鎖された空間なので、漂白剤を使用する場合には必ずマスクを着用することが大切です。

空気清浄機や除湿器を使って、納戸の中を乾燥した状態に保っておくことも重要なポイントです。
除湿器をつけっぱなしにしておくのは難しくても、少なくとも週に2日程度は除湿機をかける習慣をつけておくと、カビの発生を防ぐことができます。

納戸に頑固なカビが生えてしまっている場合

納戸にすでに頑固なカビが生えてしまっているような場合には、無理をして強力な洗剤を使ってしまうと材質が色落ちしてしまったり傷んだりしてしまうことがあります。
ですから、カビ取り専門業者に工事を依頼するのもひとつのアイデアです。
専門業者であれば、カビの原因を特定して適切な対策を講じてくれます。
医療用のガス滅菌処理などを行って、カビが繰り返し生えてくるのを防ぐこともできますので、ぜひ一度相談してみることをおすすめします。