清掃で業績アップ?環境整備のメリット

業績を上げたいなら、環境整備を行うべし

昨今、環境整備と業績アップの関係が、大いに注目されています。
環境整備とは周囲の環境を整えることですが、職場においては、自分たちが働く場所を掃除したり片付けたりして効率的に働けるようにすることをいいます。

たとえば徹底的な片付けを励行しているのが、トヨタです。
トヨタの工場では整理、整頓、清掃、清潔、躾けの頭文字をとって「5S」をスローガンに掲げ、徹底的な片付けを行っています。
今回はその中でも、整理、整頓、清潔について考えてみましょう。

トヨタの社員は、必要な書類は10秒で取り出すといわれています。
10秒で必要なものを取り出すためには、徹底的に不要なものを排除し、必要なものだけを整理整頓し、探し回らなくても取り出せる環境を整備しなければいけません。

そして、こうすることよって物を探す時間のロスを無くすことができ、社員のストレスが減ります。
その結果、時間をムダにすること無くすぐに仕事に取り掛かれます。

さらには、ものを探すことや片付かない環境で感じていたストレスがなくなり、頭がスッキリするので、仕事への集中力が高まり生産性が向上。
その結果、業績が上がるといわけです。

精神修養だけでない!ビジネスとしての環境整備

日本人は清掃に関して、精神鍛錬など精神修養のイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
たしかに精神修養という側面もありでしょう。
しかしそれよりも、掃除とは仕事を効率化して業績を上げるための、不可欠のメソッドであり、ストレスを取り除くことで安定した精神を得られるというメリットが大きいのではないかと考えます。

環境整備を徹底させるだけで、残業が大幅に減るともいわれており、ワークライフバランスの実現が叫ばれている現代のニーズにも叶うことになります。
残業をしなくても業績が上がる――、それが現代の企業に求められていることではいでしょうか。

ただ、職場における環境整備は、社員がバラバラに行うのでは思うような効果は上がりません。
総務部などが主導となり、環境整備を続けていくシステムを作って、全社一丸となって取り組むべき戦略です。
そして、社員一人ひとりが、今以上に職場環境を改善するためにはどうすればいいかを考え、みんなでアイデアを出していく環境を創り出すことが重要です。

そのためには社員一人ひとりが、環境整備を行うことのメリットをしっかりと頭に入れておく必要があります。
環境整備を行うことで、生産性が上がり経済的な効果が得られる。
時間のロスがなくなり、残業が減る。
職場が片付くと清々しい気持ちになって、ストレスが減る。

これらが主なメリットですが、それ以外にも社員全員が環境改善という1つの目的に取り組むことで一体考えられる、職場環境が整うことでケガなどの原因となるものが取り除かれ、労災のリスクが軽減するなども大きなメリットといえるでしょう。